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コミック『ゴルゴ13』と外務省のコラボレーションで、外務省のホームページで海外での安全対策をテーマにしたウェブコミックと文章による解説、そして領事局長の解説動画が見られます。毎週金曜日更新で、ゴルゴ13にちなんで計13回発信し、6月13日が最終回です。同コミックは皆さんご承知のように、凄腕のヒットマン、「ゴルゴ13」ことデューク東郷が、国際紛争やテロの最前線で活躍する姿を描いた漫画で、50年近く連載され、コミックは約3億部も発行されています。こうした高い認知度と、現実の国際情勢を元にしたストーリー、そして読者層が30?50歳代中心で、外務省が海外安全対策を周知したい中堅・中小企業の経営者層と重なることから生まれた企画です。全13話を見れば、海外安全対策の基本が身に付きます。ゴルゴ13は、原作の中で自らを「兎のように臆病だ」と語っています。この言葉は、安全対策上で意味深いものだと思っています。海外で、テロに遭わないようにするには、臆病なくらいの注意深さ、用心深さが大事なのです。ゴルゴ13は、他人に握手を求められると「自分は利き腕を他人に預けるほど自信家ではない」と断るほどですが、できるだけ早く危険を察知して、危険が発生する前に逃げる、この行動原理は海外における安全対策の心構えだと思います。また、今回のコラボ漫画の中では、ゴルゴ13に、数々の危険から生き延びられてきた理由を「10%の才能と20%の努力、そして30%の臆病さ、そして残り40%は『情報』だ」と語ってもらっています。実は、原作では「運が40%」ですが、原作でもゴルゴ13は情報をしっかり活用しています。それは具体的な脅威情報のこともあれば、危険に対する行動についての知見のこともあります。外務省ではさまざまな情報を国民の皆さんに提供しています。基本的なプラットフォームになっているのは外務省の「海外安全ホームページ」です。ブラウザに表示される地図で、関心のある地域をクリックすると、4段階の危険情報が色分けされて表示されます。地図の右側にはスポット危険情報が出てきます。例えば、外務省ではここを通してブリュッセルの空港・地下鉄テロの1週間前に、テロの危険が高まっていること、特に公共交通機関などに注意と呼びかけていました。また、イスラム関係の祭日や、ISILが敵視しているシーア派やヒンドゥー教、こういった他の宗教の祭典、クリスマスなどは注意が必要であり、サミットなど大きな国際会議の時も狙われやすいといった情報も公開しています。ぜひ日本企業の方々には、海外でイベントを行う場合や、出張する場合にはこうしたカレンダー上の情報も考慮していただき、可能であれば日程を調整することが大切だと認識していただきたいと思います。安全対策はトップの主導で「たびレジ」登録は第一歩もちろん、細心の注意を払っていても緊急事態は起こります。ですから各企業でも危機管理のマニュアルや対策を作っておいていただきたいと思います。中堅・中小企業では、十分な安全対策がないまま海外に出ているケースもあるのではないかと思います。外務省では、企業の海外進出に関わる多くの組織と協力し、「中堅・中小企業海外安全対策ネットワーク」を組織しました。このネットワークを通じて、さまざまな安全対策のノウハウを伝えていきます。まずは危機が起こった時の責任者と、安全対策の担当者を決めるということから始めていただきたいと思います。社員の連絡先や、現地の情報収集、出張支援、対応手順書をまとめるなど、事前の体制づくりから、緊急時には社員安否の確認、事実関係の把握、判断、関係先への連絡、そしてマスコミや家族対応などの手順まで準備しておくことが重要です。そしていざ渡航する場合には、計画段階から帰国まで各段階の基本知識や現地情報を社員に伝えていくことが大切です。外務省では「海外安全虎の巻」というパンフレットをホームページなどで配布しています。海外ではこのような危険がある、その場合には対応の基本があるといったことをまとめたものです。前述の「ゴルゴ13中堅・中小企業海外安全マニュアル」を含め、外務省ではさまざまなマニュアルを公開しているので、安全対策の強化に役立てていただきたいと思います。こうした対策を推進する上で、もっとも重要なのはトップの意識です。安全対策はコストがかかる、事業展開のブレーキだという認識は誤りです。しっかりとした対策があればこそ社員は安心して駐在・出張できるのです。社員を守るのは企業の責任であり、経営者がハンドルを握って安全対策を推進していただけますようお願いいたします。また、海外で何かあったとき、最低でも本人と連絡がつくようにしていただきたいと思います。連絡がつけば安否確認もできますし、対策のための情報を送ることができます。先ほど延べたように、長期滞在者は必ず在留届を、一方、短期滞在の場合には外務省の海外旅行登録システムである「たびレジ」を活用していただきたいと思います。「たびレジ」に氏名、行先、滞在期間など6項目の基本情報を登録していただければ、登録したメールアドレスに外務省から関連した安全情報をお送りします。また、メールアドレスの登録だけの簡易登録制度もあり、実際に渡航される方だけでなく、企業で海外事業を管理している部門の方や、特定の関心国を継続的に注視する必要がある方にも日常的に利用していただきたいです。担当の方々には、「たびレジ」への登録を出張における稟議の必須項目にしていただくなど、ぜひ活用していただけるようお願いいたします。既に外務省のシステムと連動して、社内の稟議システムに書き込めば「たびレジ」登録も完了するようにしている企業もあります。「たびレジ」の登録が、すなわち安全の保障ではありません。しかし、これが安全対策の第一歩だと思って、皆さまに活用をお勧めしています。そして最後に、もし海外で何かトラブルが発生した場合には、外務省、在外公館に躊躇せずご連絡ください。領事局と在外公館との連携2017.7 2017.7 6061海外安全対策特集「海外安全対策を、トップのリーダーシップで」