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【レポート】IoT公開セミナー/商工会館

 2019年10月18日、千代田区霞が関の商工会館・弁理士会館ビルにおいて、一般財団法人商工会館主催の公開セミナーが行われた。同法人は、1949(昭和24)年創立、中小企業その他の商工業の振興に有益な情報の提供や、関連政策の普及、産学官の交流の促進を通じて、商工業の健全な発展に寄与することを目的とする組織。ビジネスにも至便な官庁街に立地した上記施設における貸事務室・会議室の運営のほか、出版事業や、時宜を得た多彩なセミナーも開催している。
 昨年度に引き続き、今年もテーマは「IoT(Internet of Things)」。児玉文雄・東京大学名誉教授が座長を務める「産業と技術の比較研究会」で行われた調査研究成果を発表する。同会は、産業構造に大きな変革をもたらしている「IoT」を技術面から分析調査しており、多彩な研究者による興味深い報告が行われた。
 あいさつに立った岡松壯三郎氏(一般財団法人商工会館顧問)は、「この報告会は、独立行政法人経済産業研究所、日本MOT学会の協力を得て、今回で通算6回目の開催。本日は昨年度の研究成果を発表してもらうが、年々研究が深まっていると感じている」と述べた。
「第1部:研究成果の報告」では、藤盛紀明氏の司会のもと、児玉氏による『「産業と技術の比較」からIoT研究への進化』を皮切りに、「IoTが誘発するビジネス・システムの変化」(柴田友厚・東北大学大学院教授)、「IoTとスマート医療」(加納信吾・東京大学大学院准教授)、「IoT関連特許の分析」(鈴木潤・政策研究大学院教授)らが次々と講演。IoTを駆使した建設業界の現状や、製造現場のプラットフォーム競争の現状、IoTで実現するスマート治療室やその展望、日本企業が出願したIoT関連特許の概況とその対策など最先端の研究結果が聴衆を引き付けた。(月刊『時評』2019年12月号より)