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【レポート】株式会社日水コン

AI技術を活用した下水道維持管理の効率化に向けて                             ―ICT技術(クラウドAIシステム)を用いた汚水マンホールポンプのスマートオペレーションの実証研究―

 上下水道事業を中心に、計画・設計などの技術コンサルティング・サービスを提供する建設コンサルタントである日水コン(新宿区西新宿、間山一典社長)は、2019年度~20年度の下水道革新的技術実証事業(B-DASHプロジェクト)に採択された「ICT技術(クラウドAIシステム)を用いた汚水マンホールポンプのスマートオペレーションの実証研究」(事業実施者:新日本コンサルタント・日水コン・エコモット・北海道大学・富山市共同研究体、実証フィールド:富山県富山市神通川左岸処理区ほか9処理区)に取り組んでいる。

 現在、マンホールポンプは汚水の流下機能の自由度を高めるため、各自治体で数多く設置され、また点在化している。しかし、昨今の地方における下水道維持管理は、人材不足や財政難などの課題が顕在化してきており、下水道ストックの維持管理を如何に優先的に、そして効率的に行うかが重要なテーマになってきている。

 そのため本実証研究では、マンホールポンプの維持管理を対象として、ICT技術を導入することにより、点検や異常・故障への対応の効率化や最適な更新計画の立案を目指している。要素技術としては、①IOTデバイス設置(リアルタイム電流値計測)による早期異常検知技
術、②社会的影響度を考慮した長期の劣化予測技術(余寿命算定)――といった二つの技術になり、本技術を軸に下図(導入効果のイメージ図)に示すような効果を期待している。
(月刊『時評』2021年2月号掲載)