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シリーズ/2020新たな都市を展望する

新たな都市モデル としての東京

建築家 隈 研吾氏
建築家 隈 研吾氏

 東京各エリアで、大規模都市再生・再開発の大型プロジェクトが複数進行している。東京各地域の歴史や特性を生かしつつ、新たな機能と役割が加わり、何より人と人とが憩いコミュニケーションを取る空間として、いずれも従来の都市が生まれ変わろうとしている。
 そのプロジェクトに参画し、構想から具現化へ大きく尽力した建築家・隈研吾氏に、各回にわたり代表的なプロジェクトについて、コンセプトや現在の手ごたえ、新たな都市づくりへの思いを語ってもらう。
 今号は、都内エリアの各フォーカスに先立ち、東京オリンピック・パラリンピックを間近に控え、さらに将来に向けて変化と発展が期待される東京の将来像、新たな都市の機能と役割について、展望してもらった。

 今回の東京オリ・パラはある意味で、1960年代という高度経済成長の只中だった前回大会に対し、21世紀という新しい時代を象徴する大会であると考えられます。すなわち前世紀の拡大志向から転じ、高齢化人口減などの社会事象に対応して、縮小の中に豊かさを見出していく必要があると思います。それこそが、環境の時代のオリンピックに求められています。
 その点、東京は圏内が歴史も文化の個性も異なる小さなまちの集合体として成り立ち……(続きはログイン後)

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