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シリーズ/2020新たな都市を展望する【池袋】

国際アート・カルチャー都市として奇跡のV字回復

東京都豊島区長 高野之夫氏
東京都豊島区長 高野之夫氏

 メインカルチャーとサブカルチャー、ハイカルチャーとローカルチャーが融合した“国際アート・カルチャー都市”として確固たる地位を築いた豊島区。かつて社会の注目を集めた“消滅可能性都市”の面影はすでにない。今年6月には、新たな文化の殿堂とも言うべき「ハレザ(Hareza)池袋」が大規模シネマコンプレックスが入るハレザタワーも含めグランドオープンし、さらなる活性化が確実視されている。公民連携のもと、見事にピンチをチャンスに変えた高野区長に、文化都市の魅力を語ってもらった。

人口増を果たした〝消滅可能性都市〟
―――豊島区は2014年、東京23区で唯一、消滅可能性都市の指摘を受けましたが、現在の池袋周辺のにぎわいを見ると、かなり状況が改善されているように思われます。

 高野 はい、ここ数年で池袋は大きく変わり、明るくなりました。私自身、池袋西口に生まれ、長らく池袋のまちが〝暗い、汚い、怖い〟という〝3K〟のイメージで見られていたことに心を痛めてきたため、1999年に区長に就任してからは文化の推進を前面に押し出し、治安面の向上と併せて、3Kイメージの払しょくに努めてきました。それがどうやら実現しつつある頃に、消滅可能性都市の指摘です。これはたいへんショックでした。

―――しかし、そこからの反転攻勢が非常に鮮やかでしたね。

 高野 幸か不幸か、この一件によって豊島区の存在がメディアで取り上げられるようになり注目度が高まったことは確かです。すなわち……(続きはログイン後)

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