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副知事が語るわが県【静岡県】

健康寿命延伸に向け、医療ビッグデータを有効活用

静岡県副知事 吉林章仁氏
静岡県副知事 吉林章仁氏

 静岡県は、2021年度4月に社会健康医学の領域に焦点を当てた静岡社会健康医学大学院(仮称)を開設するべく準備を進めている。同県の健康寿命は、長らく全国トップクラスを維持し、その狙いと戦略は非常に先進性に富み、他の地方自治体にとっても大いに参考になるはずだ。所管する吉林章仁副知事に話を聞いた。(聞き手・中村 幸之進)

―――吉林副知事は主に保健医療行政を所管されておられると聞きました。

吉林 本県の保健医療行政においての特徴は、社会健康医学という領域に焦点を当てている点で、特に研究の推進と人材の育成に重点を置き、県民に還元していくことを考えています。

 研究については、2021年4月に静岡社会健康医学大学院大学(仮称)を開設する予定で、医療ビッグデータの活用と疫学研究、ゲノムコホート研究の三つを柱にしていきます。既に県立総合病院のリサーチサポートセンターにおいて研究を開始しており、特に医療ビッグデータについては、特定健診のデータなどこれまでの蓄積がありますから、有効に活用していきたいと思っています。

 一方、大学院大学での人材の育成は、保健・医療・福祉領域の高度医療専門職と、健康づくりの実務者を養成したいと考えています。

―――健康寿命延伸という考え方が定着する中で、社会健康医学がクローズアップされていますね。

吉林 健康寿命とは、医療や介護のお世話にならずに日常的に自立した生活ができる期間を言いますが、できるだけ健康寿命と平均寿命の差を縮めていくことが望ましいわけです。本県の場合、その差は、男性で約9年、女性で約12年ありますから、これをできるだけ縮めていくことが本県の保健医療行政の目標になっています。そこで、社会健康医学に着目して、静岡県立大学の理事長でもあったノーベル医学・生理学賞を受賞されている京都大学高等研究院の本庶佑特別教授に座長を務めていただいて、16年から委員会を組織し、18年3月に基本計画をまとめていただきました。

―――確か、貴県の健康寿命は長らく全国トップクラスではありませんか。

吉林 ご指摘の通り、10年・13年・16年の厚生労働省の調査によると、本県の健康寿命は全国2位で、まさにトップクラスの位置にあります。ただ最近、順位が少し下がる傾向にありますので、これを是正していきたい、と。そこで、委員会でまとめていただいた基本計画を具現化すべく、研究と人材育成に力点を置く方針を打ち出したというわけです……(続きはログイン後)

資料提供:静岡県
資料提供:静岡県

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